走れオバタ
イタリアに数日立ち寄った理由は他でもない
水の都ベネチアを一目見るためでもなく、本場のイタリアンに舌鼓をうつためでもない
10月10日にアフリカ北西部、モロッコへの格安フライトが約3500円であったからです。
ブログでは時々公言してましたが、体調をここ数週間くらいずっと崩していて、時には不調からか、とてつもない無気力に襲われることもあり、しばらく羽を休めれる場所を探していたのですが
ところが、モロッコ2日いただけで、羽休めるだころか羽もがれそうな事件が連日続いていて
普段それなりに大きなトラブルが起きても
全く関係ないこと書き綴っている間に文字数増えてしまい
"あ、そういえばあれ書いてねぇわ。まぁええや"といったスタンスの僕も、これは流石にブログに書かねばと壊れんじゃないかって勢いでキーボード無我夢中に叩いています。
【モロッコ初日目】
モロッコに1ヶ月滞在するため、SIMカードを買うつもりでした。
そのため街をウロウロしていると腹が減ったので大衆食堂に入ることに
すると隣に座ってきたオッサンに話しかけられる
基本的に知らない人について行かないどころか、話しかけられても基本ガン無視する栄光ある孤立"Golden Bocchi Style"を取り続けている僕。
どこから来たんだい?ねぇ?聞こえてるんだろ?ねぇ?ねぇ?ねぇ?
うるせぇ
とりあえずこいつ地元民っぽいからSIMカード売ってそうな場所だけ聞くか
SIMカード?うーん、どこに売ってるかは知らないな
そうですが、ありがとうございますと
これ以上話しかけられないために、日本で僕の帰りを待つ後輩あぼちくんに電話をかけてみる
するとオッサンは席を立った
モロッコ料理の味は悪くない。後輩とも久しぶりに話せてかなりご機嫌の僕。
すると、さっき席をたったはずのオッサンが戻ってきて僕の隣に来た
「SIMカード買ってきたぞ。これを使うといい。お金はいいから」
!!!!!
数分後
「...ってわけで、そんな奴がいたんだけどこのSIMカードって安全なのかな?」
あぼちくんは僕の後輩のくせに京都大学情報工学部に在籍する優秀な男であったが、完全についてくる先輩を間違えた感のあるのが、たまに傷な男でもあった。
「んーーーちょっと待ってくださいね」
なにかブツブツ言いながら考え始めるあぼち
とは言ったものの、人を疑うのはよくない
もしかしたら、良い人だったのかもしれないし
自分のこうゆうところは正していかねば
「そうですね。多分SIMカード使って情報盗み取ったり、ハックしたりできると思
そう彼が言い終わる前に乱暴にSIMカードを抜き取り地平線の彼方へ向かって放り投げた。
危ないところであったと息を飲む
センキューあぼち
ファッキューおっさん。
飯を済ませ、飯屋を出ると
そのオッサンが待ち伏せしていた。
「おい、どこへ行
言い終える前に宿の方向へ全力疾走で駆け抜けた。
【モロッコ2日目】
モロッコの夜の市場は活気があって、ワクワクする。人混みは好きでないが、ここは嫌いでない。
何か値切って安く雑貨でも買ってみようか、それとも何かジュースでも試してみようかと、今日もご機嫌で歩いていると
かすかにジッパーを開けるような音と
微振動のような違和感を腹側部に感じた
ぱっと見ると
何者かが、僕のショルダーバッグを開けて手を突っ込んでいる。
大慌てで、その男の手を掴む
振りほどかれて、昨日の僕なんか目じゃないスピードで走り去っていった。これがアフリカの血なのか。
近くにいた商人が「大丈夫か?ここはスリ多いから気をつけな」と話しかけてきた
は、はぁ。ありがとうございます。
「ところで、君、マリファナとかコケインの心得はあ
言わせねぇぞと、再び言い終える前にまた全速疾走で駆け抜けた。落ち着きのない男である。
それでは。