ペトラ遺跡でマジで殺されかけた話
僕オバタは筆者として、いつも旅路で起こった出来事を面白可笑しく、時にポップに時にロックに書くように心掛けています。
なので誰が悪いだの、警察に行った方が良いだのシリアスな見解をしないで、僕のブログは一種のエンターテイメントとして見て頂いていると大変嬉しいです
前置きが長くなりましたが
インドのタージマハル
エジプトのピラミッド
に続く世界七不思議の一角
ここヨルダンにはペトラ遺跡があります
遥か昔このペトラで存在した文明が廃れてからというもの、19世紀までの長い期間、1000年以上ずっと廃墟であったという謎の塊です。
入場料は日本円にして7500円という世界で最も高い入場料の観光地の1つとして有名で
貧乏バックパッカーの僕には簡単に手の出せない金額で、もうこの遺跡はスルーしてさっさとイスラエル行こうかなと考えつつも、Googleで調べたところ
遺跡を崖から見下ろせるスポットの存在を知り
写真ですらこの迫力。これは行かないという選択肢はないと、ペトラ観光を決意。
そうだ、もう僕はヨルダンいるんだ。
守ってる場合じゃない!攻めていこう!
攻撃こそ最大の防御!!と、全くこの場面では機能しないことわざを連呼しながら観光を楽しみに眠りにつき
往復に6時間かかる巨大遺跡ということで
翌朝の朝7時に出発
7500円をしぶしぶ払い遺跡の中へ
数時間ほど歩くと(辛すぎて記憶にない為、割愛)
ついに崖スポットへ続く道を発見する
しかし
ここから先は別料金だと足止めしてくるセキュリティガードを名乗るアラブ人たちがうじゃうじゃいました。いくら?と聞くと、人によって値段も違う。
ほらきた。出たよ。
ペトラ遺跡に観光客をカモにしたセキュリティガードを装ったペテン師達が小遣いを稼いでいるのはよく聞く話でした。
身なりからも、セキュリティガードであるとは到底思えず
無視して通過しようとするも、集団でしつこく足止めしてきて
その中の一人と交渉。10ディナール(1600円)要求してきたところ、3ディナールだけ渡し、もうこれでいいだろう?と尋ねると
...よし、わかった。特別に通っていいだろう!ただ足場が危ないから、俺が崖の上までは案内してやろうと
3ディナール騙し取れてご機嫌なのか、軽快に崖の上への続く道を案内してくれました。
そして人通りの少ないところまで来たところで
僕のこの旅1番の危機が訪れました。
突然振り返ったと思ったら
てめぇ!大人しく金をよこせぇ!と殴りかかってきました。
ビビりすぎて思わず身を守るために男を突き飛ばしました。
突き飛ばされて、一度は怯んだものの、まだ明らかな敵意を向けているその男
恐怖に押し潰されそうにかり、頭中学生レベルになった僕はこう思いました
"怖すぎワロタ"
とにかくどうにかしないと!!
牽制するために
首から下げていたカメラで男の写真を撮りました。
"これ以上来るなら、下に戻った時にお前の写真を警察に見せる!"
と脅しをかけました。
これでどうか立ち去ってくれという淡い期待は裏目に出て
男は激昂し、一気に僕に掴みかかって、全力で押して来ました
僕の後ろは崖です。
落ちたら間違いなく死ぬほどの崖です。
そして息を荒だてて大声で叫びました
"DEAD OR DELTE THE PHOTO!!!!"
困るということは、やはりこの男が偽物のセキュリティガードだと認めた瞬間でしたが、もうそんなこと言ってる場合じゃない。
幼少期から中学卒業までは武道をかじっていたので、護身には少なからず自信があった僕ですが
その経験故に、相手が自分を力でねじ伏せようとしている時の目や独特の空気感は知っていたつもりでした
しかし、その男の目はそんな生ぬるいもんじゃない"本気の目"でした。
本当に殺されると思ったので
すぐに写真を消したことを確認させ
男の掴みかかる手を振りほどき全力で逃げました
向こうもお金は取れずとも、写真を撮られなかったのとに安心したのかそれ以降追ってくるのとはありませんでした
...
身体は死守できたものの、僕のテンションは崖の下まで落ちていました
しかし、こんな目に合って手ぶらで帰れるかと
とりあえず崖を登頂
ほぼ獣道で階段などない、ただの紐なしボルダリングで
崖を渡るに至っては
こんな感じのミシミシ鳴ってる立派なやつでした。
そしてついに崖の上に
崖の下に落ちてるテンションを無理やり引っ張り上げ、写真を撮って参りました。
色々写真撮りましたが、あんなことのあった後なので当然いい顔できるわけなどなく、顔が隠れた写真を採用します。
ヨルダンなんて危なくないの?という質問に改めてお答えします。
やはり中東は危険。
それでは。